製造元:ユニオプト(株)

簡易型複屈折観察器:SBV-01は,試料の複屈折の大きさを色の変化に置き換えて簡単に観察できる装置です.複屈折の相対的な比較や,試料内部の複屈折分布の観察に有用です.検査工程での選別作業に大変有効です.CCDカメラで撮像し,それをパソコンに取り込み画像データーベースに登録することが出来ます(オプション).標準試料を予め登録しておくことで,試料の比較選別が簡単に行えます.標準試料に複屈折既知の試料を使うことで,大まかな定量評価も可能です.

 

特徴
◾簡単 : 複屈折の大きさが色の変化に対応するため,直感的な判別が可能です.
◾高感度 : 人間の色に対する感度は大変敏感です.熟練作業者は,複屈折量が1 nm以下を判別できると言われています.
◾デジタル化 : 画像データーベースに登録することで,様々な応用が可能になります.
◾省スペース:基本構成を事務机に乗せ,作業が楽に行えます.
◾研磨等の前処理が不要です.
◾安価

 

観察方法
試料が無いときには,画面は赤紫色に色付いて見えます.この色が複屈折が無いときの色です.複屈折試料をカメラの前に挿入すると,複屈折の大きさに依存して,色が青またはオレンジ色に変化して観察されます.試料に複屈折の分布がある場合には,色付いた部分が斑になって観察されます.予め,装置に表示されてある偏光軸の方向に注意して下さい.偏光軸の方向では,複屈折の変化が観察できません.下の写真では,偏光軸が縦と横に設定されています.したがって,この方向には色の変化が現れていないことが理解できます.この例の場合では,色の変化と複屈折の大きさを定量的に比較する場合には,45度方向の変化を見なければなりません. 偏光軸を挟んで,複屈折の色の変化がオレンジに変化する方向と,青に変化する方向とがあります.これは,装置で使用している位相子の複屈折主軸の方向に依存します.この色の変化を利用することで,たとえば,試料内の複屈折進相軸の判別(光弾性効果による複屈折の場合,圧縮・引っ張り応力の判別など)が可能になります.

 

アプリケーション
◾光ディスク基板
◾液晶デバイス
◾高分子材料(プラスチック,ビニール等)
◾光学ガラス
◾光弾性の観察
◾その他,光学的に透明な物体すべて

 

観察例

◾CD-ROM

円の中と矢印で記した部分に,複屈折分布があることが分かります.円の部分を拡大したものが,右の写真です.

この写真は,いろいろな方向にディスクを傾斜させたときに観察されるパターンを示しています.傾斜させる方向によって,観察される複屈折の色合いが変化することが分かります.これにより,3次元的な複屈折の様子を大まかに,かつ直感的に理解する助けになります.

この写真は,フロッピーディスクのプラスチックケースの一部分を観察したものです.ノッチの部分に複屈折が大きく現れていることが分かります.この様な観察結果から,高分子製品の成型条件を迅速に判断することが可能になります. 同時に,透明なスケールを撮影することで,実際の大きさを後から確認することも容易です.この例に見られるように,複屈折量が大きくなるにしたがって,色は様々に,かつある程度の周期性をもって変化していくことが分かります.

この写真は,TN液晶セルの電極部を観察したものです.電極部とリード線の部分に複屈折の変化が観察されます.これは,電極の厚さの分だけ液晶層の厚さが変化しているためか,あるいはその部分の液晶の配向の状態が変化しているものと考えられます.